着物のルール・超入門編


着物の一番の魅力は、「着こなしのルールが厳しく決まっていること」にこそあるのだと思います。

【普段着】着物全体にわたって、同じ模様が繰り返されるものを小紋といいます。日常生活でのちょっとしたお出かけ、気軽なお食事会などに着ていける、使用頻度の高いものです。

(わたしはほぼ毎日着物をきるので、一番多くの種類を持っているのが小紋です。)↓

【晴れ着】
お呼ばれした結婚式やかしこまったパーティーなどに着ていく場合には、付け下げ・訪問着(この2つはほぼ同一のものだと考えて大丈夫。)といった華やかなものがあります。模様をつける場所が決まっていて、下半身と左肩に華やかな柄が描かれています。↓


こうして比べてみると、全面に同じ柄がある小紋のほうが軽やかな印象ですね。

訪問着/付け下げは、小紋のように同じ模様をくりかえすのではなく、着物全体のバランスを考えながら一枚の絵を描くようにデザインされます。


なので、訪問着/付け下げは実際に絵の具で彩色されているものもあるんですよ!
金や銀の絵の具で描かれているものなど、うっとりするほど美しいのです。

小紋と訪問着/付け下げの違いは、模様だけでなく生地の質感も。

小紋の生地は少しざらっとしたものが多いですが、訪問着/付け下げのほうが生地にツヤがあり、光を反射するので煌びやかな雰囲気を演出します。『華やかな場には華やかに服を。』ということですね。

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自由がない!難しい!
と嫌煙されがちな着物のルール。

だけど裏を返せば、ルールに則ってコーディネートすれば驚くほど簡単に粋な着こなしができちゃったりする。


洋服は素材や形の種類がありすぎて、ほんとうにセンスよく着こなすには相当な研究が必要ですよね。

わたしは、そのようにオシャレの大変さに打ちひしがれていたときに着物に出会いました。

それからは、なで肩、貧乳、短足。コンプレックスでしかなかった自分の体型が好きになれたのです。

着物は日本人が日本人のために作った服ですから、実はみんな似合って当たり前、なんですね。

さらに、ルールを学べば学ぶほど、日本人の繊細な心遣いが垣間見れるよう。
伝統を学び、再現するのは心の充実にもなります。

洋服選びに頭を抱えている方!ぜひ、着物を知ってルールに従ったコーディネートを考える楽しさを実感してください。 

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